精神遅滞児の図形模写能力(1) ― 発達的傾向 ―
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概要
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精神遅滞児の図形模写能力の発達的傾向を、発達段階、視知覚機能との関連に着目して検討を試みた。手に麻痺のある子を除いた2次元形成期から1次変換形成期までの精神遅滞児31名に、10の幾何図形から成る図形模写課題が実施された。その結果、次のような点が明らかにされた。1)精神遅滞児の図形模写能力は、発達段階を追って有意差をもって上昇を示し、2次元形成期と2次元可逆操作期との間、3次元形成期と3次元可逆操作期との間および3次元可逆操作期と1次変換形成期との間において、急速な発達的変化を示しつつ、1次変換形成期においてほぼ獲得される。2)課題図形別の分析から、円・十字の模写は2次元形成期で獲得されており、正方形・斜十字・正三角形の基本的幾何図形については3次元形成期までにほぼ獲得されている。菱形や2図形の接合あるいは交叉する図形のように、部分要素が多様な性質をもつ課題では、2次元可逆操作期から3次元形成期にその模写能力が発現し(立体図形では3次元可逆操作期に発現)、3次元可逆操作期あるいは1次変換形成期でほぼ獲得されている。3)図形模写能力の発達と視知覚機能との関連では、図形模写能力は、知覚年齢(PA)を追って有意差をもって上昇を示した。さらに、同発達段階における高PA群と低PA群の比較および視知覚発達検査の各領域別分析から、図形模写の発達に視知覚機能が重要な役割を果していることが示唆された。
- 1985-03-23
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