奈良教育大学生の水泳に関する経験と意見についての調査
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概要
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水泳実習に先立って行なわれた第一回調査で明らかにされたのは次の諸点であった。1.水泳実習によって泳力を向上させたいと考えている学生は多く、男子が女子よりも長い距離のマスターをめざしている。2.過去の経験では、小学校在学中に水泳の手ほどきをうけているが実際に泳げたのは2~3年後のことである。最初から集中的に効果的指導があれば泳げた時期は早められたであろう。3.泳ぐための利用施設はプールが多くなかでも学校のプールが多い。また、最初に覚えた泳ぎは、犬かきを含んだクロール・平泳が多く、背泳・横泳がつづいて覚えられているが、ごく少い人数にすぎない。4.水泳の能力の必要性は強く感じられており、将来の進路が教員であることから1回生の時期がらつよく意識されている。5.水泳に対する「好ききらい」については男子が女子よりも「好き」という者が多い。反面「きらい」「大きらい」というものも多く(男25.3%、女28.7%)認められるが、初期にうけた指導のあり方に問題があったのではないだろうか。第二回調査で明らかにされた点は次のようである。1.実習は将来の教員という職業につくものにとって極めて有益なプログラムとうけとられているが、一方、指導することについての自信の程度は極めて低い。2.泳法の練習については、蝶泳に関しては不満が多く、今後指導法の研究によって容易にマスターさせ得るよう工夫する必要がある。3.実習の期間中に従来知らなかった人と友人になった経験をもったものが多く、人間関係を広げることに役立っていることが認められた。4.遠泳の経験は将来のために役立つと多くのものにうけとられている。講義をうけ、遠泳に参加をしたということが理解を深めたものであろう。
- 1981-03-23
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