戦後日本における葬儀と葬祭業の展開
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
経済成長、家族関係の変化、生活様式の近代化などの社会変動のなかで、葬送儀礼も大きく姿を変えつつある。遺族や親族のみならず地域共同体や職場共同体にとっての共同イベントであった葬儀は、個人主義化の進行や家族の独立化、孤立化の中で、家族主体で行われるようになっていった。その一方で、共同体が担ってきた葬儀実務を肩代わりするために専門的葬祭業者の出現は不可欠であった。しかし家族の絆が弱体化し、地域社会とのかかわりさえも薄れてきた現在、葬儀はますます縮小し家族や親族の中だけにおける私的な儀礼に姿を変えてきた。こうした状況を受けて経済産業省は、個人や家族が個別に解決を迫られてきた医療、介護、看取り、葬送儀礼、遺族の癒しを総合的につなぐことのできる制度作りにむけて検討する機会を持ち始めた。
- 2011-03-15
論文 | ランダム
- 海外動向 国際的な金融政策の現状
- オフィスビルの大型化が業務交通に与える影響--東京都区部を対象として
- 「共死」を想え(第5回)漱石が観じた「無常の風」
- 「鳥の演劇祭」を評価する--文化事業の受益者を考える
- スーダン南部独立が生む新たな火種 (激動の中東を読み解く)