戦後インドネシアにおける多文化教育の歴史
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概要
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現在の日本では、学校教育に多文化教育が導人されてきている。インドネシアでは、独立直後から、多文化社会としての国民国家形成と共に多文化教育が実践されてきている。具体的にインドネシアの多文化教育は、三つの時期に分けられる。第一期はスカルノ期である。スカルノ時代には多文化社会の国民国家を育て、守っていくため、各民族の習慣、言語、あるいは国家のイデオロギー以外の宗教的、政治的な集団の多様なイデオロギー(イスラム教及び共産党のイデオロギー)が認められた。しかし、政治的な不安定(共産党の反乱)のため、次の政権(スハルト政権)は共産党を禁止し、全ての民族及び全ての集団は、国のイデオロギーによる同一化がはかられるようになった。これが第二期である。スハルト政権後の現在のインドネシアでは民主主義的な政治が進んでいるため、「多様性の中の統一」という視点のもと、各民族、各集団は自分の特徴及び集団の特徴を守りながら国家のイデオロギーを守らなければならないと育てられている。インドネシアにおける多文化教育は、第三期の新しい段階に入っている。本論文は、インドネシアの教育史を多文化とナショナリズムとの関係からまとめたものである。
- 2010-03-31
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