過呼吸症候群の精神病理
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概要
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過呼吸症候群の精神病理を,パニック障害,心身症,転換性障害という3つの病態との関連から検討した。パニック障害は脳の機能性障害に起因する病態とされており,過呼吸症候群が心因性に生じるという前提に立つならばパニック障害と混同すべきではないことを指摘した。また,ヒトの呼吸のもつ自律神経系と随意神経系による二重支配という特徴に注目し,主に前者を通じて症状が生じる心身症としての過呼吸と,後者を通じて症状が生じる転換性障害としての過呼吸に概念的には大別しうることを指摘した。さらに,新しい精神病理学の方法論として進化心理学の観点から過呼吸症状を検討した結果,過呼吸が危機状況において他者の援助を引き出すシグナルとして適応的な意味を持って成立,維持されてきた可能性が考えられた。
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