遇運と行為 : フロネーシス
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概要
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哲学の伝統において,古来より「幸福」という概念には少なくとも3つの意味が区別できる。(A)快感を中心にする心理的な幸福感。(B)巡り合わせのよいこと,幸運という意味での幸福。(C)精一杯の行為を遂行するという行為の幸福。アリストテレスは,3種類のいずれを欠いても,「人間の幸福」の十分な理解に達することはないと考えた点において,傑出した哲学者であると筆者は考えている。近代の幸福概念は,基本的に(A)の快感や満足を中心にする心理的な幸福感に基づく。しかし,一般的な人々の通念では,幸福は,(B)の巡り合わせのよいこと,幸運の意味で考えるのが普通である。さらにギリシャ哲学の正統,ソクラテスやプラトンは,「よくおこなう(eu prattein)」,「よく生きる(eu zen)」という行為することの幸福を説いた。アリストテレスは,これらのいずれでもなく,(C)を基幹にして(A)も(B)も必要とする総合説を主張した。これで何が問題になったのかを,論究する。
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