開・閉眼状態の姿勢変化が脳活動におよぼす影響
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概要
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本研究は,意識障害患者へのリハビリテーション看護の端緒を開くために,開・閉眼状態での姿勢変化が脳活動に及ぼす影響について,簡易脳波計(イーオス社製)を用いて検討した.対象者は健常な男女33名(女子2 名,男子10名,平均年齢22.8士1.7歳)であった.課題は閉眼臥位,閉眼坐位,開眼坐位,を5分間毎にランダムに行った.側定部位は国際10-20法に則り,左右前頭葉に相当する位置とした.α波とβ波成分を3秒間毎に定量化した発現数を5分間測定し,平均値,標準偏差値による増減値,近似式による傾き値を求め統計学的比較を行った.結果,発現数の平均値ではα・β波の左・右前頭葉では開眼坐位が閉眼坐位より有意(P<0.05)に高かった.増減値では左・右前頭葉とも開眼座位が閉眼臥位と座位より.有意(P<0.05)大きかった.また,5分間の推移値では,開眼座位も閉眼臥位・座位ともに,有意差がなく,負の傾向があった.以上より,開眼座位が最も脳活動に影響を及ぼしており,生理学的反応と同様の結果であった.しかし,開・閉眼状態で臥位や端座位を一定に保っことは,脳活動が徐々 に低下することがわかり,同一姿勢を維持することは脳活動に効果的ではないことが示唆された.
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