冷温帯上部に植栽されたカラマツ人工林林床における落葉広葉樹12種の展葉パターンの違い
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概要
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長野県の冷温帯上部に位置するカラマツ人工林の林床において,光環境の季節変化と広葉樹12種の稚樹の展葉過程を調査し,その光利用様式について検討した。葉数によって展葉様式を評価した結果,一斉開葉型5種と一斉+順次開葉型7種に区分された。葉数の展葉完了日と葉面積の展葉完了日の差は14~38日と,種によって異なっていた。展葉完了日はフェノロジカル・ウインドウの利用率と負の相関を示し,展葉の完了が早い種ほど早春の光を利用していることが明らかにされた。一方で,積算受光量はシュート葉面積とは正の相関を示したものの,展葉完了日とは無相関であった。 Leaf phenology and light utilization of sapling of 12 broad leaved species were surveyed on a forest floor in a larch stand placed at the upper edge of the cool temperature zone,Nagano prefecture,in central Japan.Based on observation of leaf phenology,5 species were categorized to the flush type,while 7 species were categorized to the flush and succeeding type. The differences between end of leaf emergence and expansion were varied widely among species.The date of leaf emergent completion represented positive correlation with the utilization of phenological window.
- 2011-03-25
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