教師の言語活動による「継続的フィードバック」が技能成果、運動有能感に及ぼす影響に関する研究 ―走り幅跳びの授業実践を通して―
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概要
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本研究の目的は、小学校における走り幅跳びの体育授業において、教師の現在与えているフィードバックが「前に与えたフィードバックを踏まえた一連のフィードバック行動」や、現状の試行に対するフィードバックが「前の試行を踏まえたフィードバック」を含めた「継続的フィードバック」が、技能成果、運動有能感に及ぼす影響について検討することである。 本実践では、学習者に対して「継続的フィードバック」を意図的に与えるよう教師に介入を行い、そのことで、技能成果や運動有能感に影響を及ぼすか検討した。なお、このフィードバックは行うことが難しいため、容易に与えることが可能になるようにフィードバックをチェックできるよう工夫を行い、実践した。その結果、クラス全体において技能成果、統制感、受容感、運動有能感合計の得点が有意に高まった。また、「継続的フィードバック」を多く与えられた学習者は、少なく与えられた学習者と比べて、技能成果、身体的有能さの認知の得点が有意に高まった。本実践の結果から、体育授業では、学習者に対して前の試行を踏まえて継続的に関わっていくことが、技能成果、運動有能感を高めるのに有効であることが明らかになった。
- 2011-03-31
著者
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