緑空間と文化コミュニティの評価に基づく持続可能なまちづくりへの方法論的展開
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概要
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「環境の時代」における地域づくりは、歴史と生態系を大切にしながら、持続可能で、かつ個性豊かな地域づくりを実現することが大きな課題となっている。この「持続可能」という言葉は、「環境と開発に関する世界委員会(ブルトラント委員会)」(1984年設置)を契機に注目を浴びるようになった。その中で、「持続可能な開発(発展)」とは、「将来の世代が自らの欲求を充足する能力を損なうことなく、今日の世代の欲求を満たす開発」と定義している。これは、①貧しさを改善しないとかえって環境破壊が進むこと、②環境が人類を養う能力には、長い目で見れば限りがあることの2つの考え方に基づくためである。わが国においては、この「持続可能な開発」の概念を受けて、1993年に環境基本法が制定し、地球環境時代にふさわしい環境施策の基本的方向づけを制度化した。