特別な配慮を必要とする幼児の教育的支援(その3) ―集団活動場面で自己調整的な行動の困難がめだつ幼児への支援―
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概要
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幼児教育の現場では、集団に適応しにくい幼児が増えてきており、それにともなって、教育現場での指導の難しさが問題となっている。本稿では、発達障害等の診断は受けていないものの、入園時より落ち着きのなさや集団的な活動に困難を指摘され、友だちとのトラブルが頻発したA児の事例について、年少から年長時の3年間にわたってその発達的変容を報告した。A児は、自由遊びでの友達関係や集団的な活動において仲間との関係でトラブルをおこしやすく、衝動的な対応が目立ち、他児への影響も大きかったが、幼稚園での集団的なカンファレンスに基づいて、それぞれの場面に即した指導方針を定め、A児の活動を認めつつ、A児自身の困難に焦点を当てた働きかけを行った結果、3年間の園生活で集団への参加が促され、他児との遊ぶ姿の中で自信が見られるなど、大きな発達的変容を見せた。本稿では、その経過を記すとともに、仲間の中で育ちあう場を保障するためには、どのような内容の集団づくりとそこでの支援が求められるのか、あるいはどのような保育の体制が必要かについて考察を加えた。
- 2011-03-31
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