エリザベス朝・初期スチュアート朝イングランドの居酒屋政策-議会制定法とその成立過程の検討を中心に
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概要
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以前本誌第六十五号に酒場に関する論稿を掲載する機会を得たが、そこでは専ら、酒場の世界の実態や諸機能に力点をおいて叙述したため、その酒場が当時どのような法的規制の下におかれていくのか、はたまたそれらの法令がどのようにして成立したのかという問題については、ほとんど触れることができなかった。本稿は、それらの問題を中心に据えて、当時の議会制定法からみた居酒屋(酒場、旅籠、食料品店、葡萄酒屋)政策の展開を詳細に検討してみようとするものである。まず最初に、当時の居酒屋政策(中心は酒場)に関する研究史の状況からみていくことにしよう。その研究史は大凡二つの動向に分けて整理することができる。
- 1988-10-25