家族援助論に寄与する臨床心理学的課題
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概要
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保育士に関連する基礎的科目である家族援助論は、臨床心理学のパラダイムからどのように位置づけ活用されるべきかを考察した。とくに筆者の長年の発達臨床心理学の学びの中から、大学教育に資すべき課題として論考した。第1章では、心理臨床体験をふまえた保健所三歳児健診・発達相談の他、児童相談所、スクールカウンセリング事業に見出される心理臨床活動が、どのように家族援助に収れんされていくかの意義を考察した。またこれらの諸活動の背景を理解し、実践的に担保する学問としてアツカーマンに由来する家族心理学の知見、ソンデイの主張した家族的無意識と運命分析学(Schicksalsanalyse)的な示唆が、どのように家族集団の理解に寄与するかを考察した。第2章では、家族の現代的実相を家族心理学にみるシステム論、円環論、および運命心理学の示唆する強制運命(Zwangsschicksal)としての家族の紐帯の意義を衝動理論から明らかになる***ス(Eros)論をふまえ、とくに発達臨床心理学的な家族の諸機能(性、安全、教育)について論考した。第3章(終章)では、家族援助論の展望として臨床心理学の示唆する諸知見のキー・ポイントである「治す」 (フロイト)→ 「治る」 (ロジャーズ)の文脈から「生きる」意味の再確認を通じた家族への援助論こそ重要であることを強調した。
- 2010-03-15
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