福祉現場で求められるコミュニケーション能力についての一考察
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概要
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福祉現場におけるサービスの質的向上が求められる昨今、対人援助の基本とされる高いコミュニケーション能力を備えた人材の育成が求められている。本研究は、福祉現場において求められるコミュニケーション能力に関する検討を行うことを通して、今後の養成校でのコミュニケーション教育に役立てることを目的とした。本稿でのコミュニケーション能力とは、相手の目を見て話す、大きな声で話す等の具体的な技術というよりはむしろ、その技術が必要とされる根底の意識を形成する要因と定義した。また、利用者、利用者の家族、介護職員の同僚といったコミュニケーションの対象の違いが、必要とされるコミュニケーション能力を形成する因子に影響を与えるか否かについても検討した。因子分析に基づく検討の結果、福祉現場で求められているコミュニケーション能力を構成する因子として、利用者に対しては「共感因子」、同僚に対しては「情報伝達因子」、利用者の家族に対しては「常識因子」又は「共感因子」が最重要要因であることが明らかとなった。表面的な技術を伝えるだけではなく、これらの要因に配慮した意識を学生に教育するにあたって、その技術が必要な論理的根拠はどこにあるのか、その効果はいかなるものかについても体系的に教える必要があると考えられる。
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