マウス中脳黒質から急性単離したGABA作動性ニューロンのグルコース感受性応答 : 穿孔パッチクランプ法による解析
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概要
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中脳黒質網様部(SNr)は、高頻度の発火活動を営むGABA作動性ニューロンを主要構成ニューロンとし、大脳基底核で処理された情報を出力する役割で知られている。このニューロンは、酸素やグルコースといったエネルギー基質の脳内における供給低下を感知して発火頻度を変化させる性質をもつことを報告してきた。しかしそのエネルギー基質の感知機序について、低酸素応答に関しては確立しているが、低グルコース応答の感知機序はわかっていない。今回、この機序の解明を目的に、SNrニューロンの低グルコース応答が単一ニューロンに内在する性質であるか、あるいは細胞間相互作用が介在して実現される性質であるのかについて検討した。本研究により、急性単離したSNrGABA作動性ニューロンは、低グルコース負荷時に脱分極応答を示すことが明らかとなった。また発火頻度の応答パターンは、既に報告した脳スライスによる実験結果と類似していた。これらの結果から、SNrニューロンのグルコース感受性機序が、単一SNrニューロンに内在する性質に少なくとも一部は依存すること、またSNrの低グルコース応答は脱分極による機構だけでは説明できないことが示唆される。
- 2010-03-17
論文 | ランダム
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