江戸時代における東海道薩垣峠道の変遷について
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概要
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薩垣峠は、現在の静岡県静岡市内の興津と、その東に隣接する庵原郡由比町との境界に位債する、薩睡山にある峠の名前である。江戸時代にはここに東海道が通り、駿河湾と富⊥ 山を望む景観の美しさで知られていた。薩垣峠を描いた安藤広重による浮世絵はあまりにも有名である。薩垣峠は景観の美しさと同時に、通行の難所としても知られ、数度にわたり街道の付け替え工事が行われた。その結果、東海道における「薩垣峠道」は、上中下の三つの道筋が存在することになった。この峠道の変遷をたどり、各道のルートを調べるのがこの論文の目的である。まず第一章では江戸時代中の峠道の変遷を追っていく。また上中下の峠道の各ルートについては、静岡県教育委員会による歴史の道調査によって考察が行われているが、中道・上道については、疑問もある。第二章でその疑問点について述べ、第三章で当時の峠道が描かれている『東海道分間延絵図』及び『東海道絵図』を使用して、年代の異なる絵図による道の比較を試みた。薩錘峠道の付け替えを扱った研究は無く、薩垣峠関連の本に記述が少しある程度で、史料もあまり多くない。また、現在の峠道も当時とは大分様子が変わってしまっているため、不明な部分も多いが、可能な限り本来のルートに近づきたいと考える。
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