タイにおけるコミュニティ主義の展開と普及 -─1997年憲法での条文化に至るまで-
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
現在タイでは,一種のコミュニティ主義思想が,少なからぬ政治的影響力をもっている。ここで「コミュニティ主義」とは,国家や社会を律するうえで,市場原理と政府機能の両方を抑制し,人々の自主的連帯や自然との協調的関係を重視する思想を指す。この思想は1980年代の初頭に,ごく一部のNGO活動家や研究者,知識人によって打ち出された。ところがいまや憲法や国家開発計画にまで「コミュニティ」を重視する文言が踊る。本稿は,コミュニティ主義思想がタイ社会で普及した過程を追い,どのような主体,社会装置,表現方法がそれに寄与したのか検討した。そして1980年代後半から1990年代前半にこの思想が国家エリート,国家への抵抗運動,改良主義的な運動のイデオロギーとして翻訳されて広い分野の支持者を得たこと,その主唱者が1990年代の国の制度改革過程に深く関わっていたことを明らかにした。
論文 | ランダム
- 腹痛,下痢,嘔吐を伴う急性胃腸炎型食中毒様疾患の実態調査-3-海岸地区及び山間地域に於ける食中毒様患者の発生状況
- Imidazolin型界面活性剤XD-53の急性毒性ならびに本剤添加食餌による3ヶ月飼育実験について
- 魚肉ソーセージ類の食品衛生学的研究-1-
- 腹痛,下痢,嘔吐を伴う急性胃腸炎型食中毒様疾患の実態調査-2-
- 1-Ornithine-aspartateの急性毒性ならびに本剤添加食餌によるラット3ヵ月飼育成績について