戦時下部落会の設立過程(下) : 主体形成、村落形成の視点から
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概要
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論文(Article)本誌第79号(2007年10月)掲載の部落会研究の続編である。前編では村落との関連で部落会の政策や活動、組織の仕組みを解明した。本稿では部落会を支える人と部落会の地域基盤である村落に焦点を当てた。人の問題でキーワードとなっているのは「役員の多忙さ」である。その実態を具体的に明らかにするとともに、国による銃後農村の支配がいかに村落のあり方、村落と人との関係、人と人の社会関係、村落の代表である部落会長の役割と性格を変えたかを検証した。村落の内部に光を当て、役員をめぐる人びとの動きと組織の対応を個人の日記等を資料として社会史的に解明した。この点では銃後農村の矛盾の示唆が問題意識としてある。村落の問題では農村諸組織の地域基盤の分析を通して「大字から農業集落へ」の歴史的変化を析出し、部落会の歴史的前提を明らかにしている。近現代のむら共同体の固定的把握を排し、現在統計的に「農業集落」と捉えられるむら共同体の歴史性を人と村落両面から浮き彫りにした。戦時下部落会の設立について、現在の農業集落の区域がいっせいにその単位になったことを解明し、この面から現在との連続性とともに歴史的意義を主張する。
- 2009-02-28
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