戦前および戦後の日中関係についての一考察
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概要
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本稿は、同じ東アジアに位置する日本と中国の、戦前および戦後の関係についての歴史的評価を試みたものである。前半においては、日清戦争から日中戦争と日本の敗戦に至るまでの半世紀を時系列的に3つの時期に区分し、また、後半は、日本の敗戦から現在に至るまでの60余年の日中関係を、世界経済の3極の1つを形成する東アジアにおいて両国が主導的な役割を求められている視点と、日中両国が過去の歴史をきちんと振り返って学ぶことの重要性の視座から、特に戦争終結直後から1970年代後半の東西冷戦終了までを中心に、両国関係史を語る上で不可欠なサンフランシスコ講和条約、冷戦、文化大革命、政冷経熱、改革開放、等の出来事やキーワードを下に、世界情勢と関連付けて考察する。 日中戦争の一方的な見直しや再評価が時として日中関係に摩擦や亀裂を生じさせているが、日中両国の政府レベルに加えて、両国国民を交えた合意と客観的歴史的事実や実像に基づく見直しであるならば、両国関係を未来に向けて一層大きく発展させると考える。日中の近現代史の俯瞰は、現在の日中関係における重要課題として、過去の歴史をきちんと振り返り、日中双方の政府と国民が、偏狭な国益に固執した発想から抜け出て、東アジアの共通の目標に向け信頼感を地道に醸成し、強固で開かれた連帯関係を作り上げることが如何に重要であるかを示している。
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