マッシュポテトのテクスチャー
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概要
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マッシュポテトのテクスチャーに及ぼす諸条件の影響をレオロメーターを用いて検討し下記の結果をえた。1)マッシュポテトのレオロメーターカーブでは脆さは示されないが,かなりの付着性,0.5~0.7の凝集性,および弾力性を示した。マッシュポテトの諸テクスチャー値はそれが対応する煮熟いものテクスチャー値より大きい。2)加熱時間を変えたジャガいもから作ったマッシュポテトのテクスチャー値は変化が大きく,マッシュの品質に加熱時間がかなり影響を与えている。加熱10~15分のジャガいもからのマッシュは粉質状であって官能検査の結果から最も好まれた。3)マッシュ時期もマッシュのテクスチャーに大きな影響を与えることがわかった。加熱直後にマッシュしたものはある程度放置してからマッシュしたものに比べて,できたマッシュは粉質状であって好まれた。テクスチャー値では硬さ,弾力性,付着性にいちぢるしい差が現われ,その結果放置後マッシュしたものはガム性やそしゃく性が高くなっている。4)加熱時間やマッシュ時間をかえて作ったマッシュの顕微鏡写真および沈降体積測定の結果,加熱時間が長くなった場合,あるいは放置により冷却したいものをマッシュした場合などでは細胞が損傷し,内容物が溶出するが,これはマッシュの粘性,弾性の原因となるものと考えられる。5)マッシュ直前のジャガいものテクスチャーを測定し,いもとマッシュのテクスチャーを比較した。その結果硬さや凝集性が小さいいもからマッシュをつくると硬さ,付着性などのテクスチャー値の小さなマッシュを作ることができ,官能的にも好まれた。6)いもの種類によって加熱時間やマッシュまでの放置時間の影響の受け方がかなり変化することを認めた。
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