幼児の食生活に関する研究(第13報) : 山村幼児について観察せる栄養指導効果の評価
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概要
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1966年より10年来ささやかな栄養指導を試みて来た山村に住む幼児について,その栄養指導効果を評価するために,同一地域内の他の地区の幼児の連続3日間の食事内容との比較において検討をし,次の結果を得た。(1) 食事水準については,Variability値,献立のバランス評点,食費,食品構成パターンの基準量パターンに対する類似率,および食品の適量摂取児の比率は,いずれも指導群は対照群に比してやや低値であった。唯,指導群には充足率50%以下の摂取不足児は対照群より少なかった。(2) 栄養水準については,摂取栄養パターンの所要量パターンに対する類似率,栄養充足率,動物性たん白質比,アミノ酸価,および栄養素の適量摂取児の比率は,いずれも指導群は対照群に比しやや低値であった。しかしながら,指導群には充足率50%以下の栄養摂取不足児は皆無であり,対照群には動物性たん白質とビタミンAに若干みられた。(3) 体位・体力評価については,身長,体重の推計基準値に対する比率は,指導群は対照群に比しやや低値であり,体力評価は両群共に中位の成績であった。以上,いずれも推計学的に有意ではなかったが,これらの成績からは,栄養指導の効果は連続3日間の食事内容に反映しているとはいい難い。
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