幼児の食生活に関する研究(第26報) : 山村幼児における食物・栄養素等摂取状況の25年間の推移
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概要
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幼児栄養をより的確に把握するために,昭和41年から平成4年までの25年間に数年間隔で6回,山村幼児の食物・栄養素等摂取状況について検討を加えた。対象児は4~6歳児6~20名(延67名)で四季の各連続3日間(通年12日間)の食物摂取量を個人別に秤量し,食品構成と個人別に算定した栄養所要量に対比して,5~25年間の推移の状況を調べ,以下の結果を得た。(1)摂取食品数は,15→28種類,うち動物性食品数は2→6種類,植物性食品数は13→22種類,間食食品数は3→4種類へ漸増した。(2)食品摂取状況は,穀類,砂糖類,その他の野菜が有意に減少,肉・油脂・乳・豆・果実・卵類,緑黄色野菜が有意に増加,いも・菓子・魚介類の変動は有意ではなかった。平成4年度に充足されていない食品群は穀類,砂糖・卵・乳類,緑黄色野菜であった。(3)栄養素等摂取状況は,殆ど充足されていない状況から逐年漸増して,ビタミンDを除きいずれも適正域に至り,その変動はエネルギーと鉄を除き有意であった。(4)穀類(57→37%)・糖質(73→57%)エネルギー比は有意に漸減,脂肪エネルギー比(15→28%)と動物性タンパク質比(31→51%)は有意に漸増した。(5)対象児の体位の体位推計基準値に対する比率は93~103%,BMIは15.2~15.9の範囲,体力評価は中位の成績でそれぞれ推移し,摂取栄養水準の改善による影響はとくに認められなかった。なお,1日当り歩行歩数は13,840±1,271歩であった。
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