Retrospective Analysis of Cord Blood Transplantation on 62 Adult Patients with Advanced Hematological Malignancies
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概要
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The Japan Cord Blood Network was established in 1999 and 8 institutions from the Kyushu Hematology Organization Study Group had performed cord blood transplantation(CBT) 67 times on 62 patients with advanced hematological malignancies from 1999 to 2004, which included acute and chronic leukemias in 34 patients, non-Hodgkin's lymphoma in 14, adult T-cell leukemia in 11 and others in 3 patients. The median age was 44 and disease status was no remission on 50 patients prior to CBT. Myeloablative conditioning regimens were used in 27 patients while 35 patients received non-myeloablatives. Engraftment could not be determined in 25 patients and the median survival time was 70 days. Thirteen patients were alive from 288 to 1277 days and 49 had been expired. The causes of death were the underlying disease in 19 patients, severe infection in 14 and graft-versus-host disease in 3 and miscellaneous in the remaining patients. This retrospective study shows that some patients with far-advanced hematological malignances could be successfully treated with CBT at the expense of many early deaths due to early relapse and severe infection. It is of importance that the appropriate indication for CBT should be discussed between transplant experts and patients and their families in each case.日本臍帯血ネットワークが1999年に設立されて以来, 九州の血液専門の8施設において成人造血器悪性疾患62例に対して2004年までに67回の臍帯血移植(CBT)を実施した結果を後方視的に解析した. 原疾患としては白血病34例, 非ポジキンリンパ腫14例, 成人T細胞白血病11例, その他3例で年齢中央値44歳, 移植時の原疾患の状態は非寛解50例であった. 骨髄破壊的移植が27例で残りは骨髄非破壊的なコンディショニング後の移植であった. 生着は早期死亡などのため25例に確認できず, 生存中央値は70日であった. 13例が288~1277日生存し, 49例はすでに死亡していた. 死因としては基礎疾患の進行が19例と最も多く, 感染症, 移植片対宿主病がそれにつづいた. 早期死亡や重篤な感染症の合併が多いが, 進行した非寛解例でも良好な状態に導入できる例があることから, 今後CBTの適応については1例1例検討し, 患者・家族に十分なインフォームドコンセントをとった上で応用していくことが重要であると考えられた.
- 福岡医学会,Fukuoka Medical Associationの論文
- 2006-06-25
著者
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