中国における教師養成政策の展開と課題
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概要
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本稿では、改革開放以降の中国における教師養成政策の展開を概観しながら、専門職としての教師養成という視点から、教師養成課題の改革方向を検討した。 改革開放以降、中国では社会主義現代化建設という上位目標の下で、全民族の資質向上や人材の養成、労働者の資質向上などの下位目標が設定され、教育の重要性が強調された。その一方で、教師養成をめぐる時代的要請として、量的拡大から質的充実への転換、「受験教育」(中国語で応試教育)から「資質教育」(中国語で素質教育)への転換、専門性の強調が唱えられた。 以上の時代背景をもとにして、教師資格制度の改善、教師の待遇改善、プリ・サービスの充実、現職教師研修の充実という四つの課題を取り上げ、近年教師養成における新たな視点としての「専門職」の観点から、教師養成の問題点を指摘しながら、今後の改革方向を提起した。
- 2010-09-30