アイヌ語の動詞接頭辞si-とyay-の項同定機能
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概要
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アイヌ語には「自分」を表わすsi-とyay-という二つの接頭辞があり、この違いについてはまだ一部分しか明らかになっていない。本稿ではyay-が接頭する二項動詞には特に制限が見られないのに対し、si-は動作主(主語)の働きかけにより対象(目的語)が何らかの変化を起こすような意味の二項動詞にのみしか接頭しないという制限があり、この点はhe-「頭」ho-「尻」という接頭辞と共通していることを述べた。また、二項動詞にこれらの接頭辞と使役接尾辞が両方付いた場合、si-は使役主と対象、あるいは被使役者と対象という同定が認められるのに対し、使役主と被使役者という同定は許容されず、それはより直接的な使役でのみしか使役主と被使役者の同定が許容されないという派生上の制限によることを述べた。yay-はこの制限がないので使役主と被使役者の同定が認められる。一項動詞に使役接尾辞が付いた場合も同じ制限によって説明できる可能性があることを指摘した。
- 2010-09-30
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