磐梯火山における1888年の巨大山体崩壊の量的規模に関する考察
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概要
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火山において発生する巨大山体崩壊は、円錐形の山体を形成して重力的に不安定となった成層火山体などが、火山活動や地震などを引き金として大規模に崩壊する現象である。巨大山体崩壊に伴って発生する、岩屑なだれや二次的なラハール(火山泥流)といった土砂移動現象によって、人間社会は大きなダメージを受ける。1888年に発生し、大規模な土砂災害をもたらした磐梯火山における巨大山体崩壊の量的規模については、1 km3規模、0.5 km3規模、0.1 km3規模という異なる見解が示されている。本稿では、他の事例(雲仙眉山、渡島大島、北海道駒ケ岳、黒姫)における崩壊地形のサイズと崩壊規模との関係や、崩壊部の平均削剥深を考慮することにより、磐梯火山の1888年における崩壊を0.5 km3規模であったとみなすのが最も適当であることを指摘した。
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