認知症ケア自己評価の研究 : 認知症ケア自己評価モデルの作成と検証
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概要
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はじめに 我が国においては、高齢者人口の増大にともない急激に増加し、多様化しつつある介護ニーズに対応するために、より一層のケアの質の向上が求められている。特に、認知症高齢者へのケアでは、認知症の進行に伴う認知機能の低下やコミュニケーションの障害、さらには不穏興奮や徘徊等の行動障害がみられるため、一般の介護の場合以上にコミュニケーションと対人関係の側面を重視し、個人の尊厳を守るケアが必要となる。認知症ケアの質の向上を目的とする取り組みでは、地域住民の認知症に対する理解の増進や認知症ケア提供施設の充実等といった環境整備が求められるが、ケアの質自体は様々な環境的要因と密接に関連しながら展開されるケアワーカーと認知症高齢者との日常的な関わりによって決定される。そのため、ケアの質を高めるための取り組みにおいては、ケアワーカーに対する教育訓練や業務改善への取り組みが重要な意味を持つ。認知症ケアの質向上のための研修や業務改善への取り組みでは、ケアの客観的評価だけでなく自己評価も有効である。本研究においては、ケアワーカー自身による認知症ケア自己評価と認知症チームケア自己評価の可能性を探り、自己評価の基準を見出すとともに、自己評価との関連から認知症ケアの課題を明らかにすることに取り組んだ。
- 2010-07-20
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