酸化脂質と反応したタンパク質の栄養価 残留酸化脂質の影響について
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概要
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酸化リノール酸エチル(過酸化物価2500m.e./kg)と卵アルブミンを混合し,相対湿度80%,60℃で4日間反応させた. この反応混合物を,酸化リノール酸エチルが1%および2%になるよう飼料に加え,体重50g前後のウィスター系雄ラットに21日間給与したところ,酸化リノール酸エチルを給与しない対照群に比較し飼料摂取量は低下しなかったが,増体量の少ない傾向と黄色の下痢便が認められた. しかし小腸重量には明らかな増加は認められなかった. 酸化リノール酸エチルと卵アルブミンとの反応混合物をアセトン,エチルエーテルで脱脂して得られる反応アルブミンのアミノ酸組成を調べたところ,リジン,ヒスチジン,シスチンが損傷を受け減少していた. この反応アルブミンを飼料に10%混合しラットに給与した結果,飼料摂取量と増体量の低下,黄色下痢便が観察された. 反応アルブミン含量を20%に高めると摂取量,増体量は著しく改善された. また反応アルブミンを給与した場合も消化器官,特に小腸の重量とは対照群と差はなかった. 反応アルブミンの給与による下痢は,脱脂後の反応アルブミンになお少量ながら酸化リノール酸エチルが吸着していることを示すものであり,アルブミンの劣化とともにラットの成長に影響をおよぼしているものと認められた。
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