緑葉リポキシゲナーゼ活性に及ぼすカロチノイドの影響I. ホウレンソウ葉リポキシゲナーゼの精製とルテインによる活性阻害
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概要
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ホウレン草クロロプラストからリポキシゲナーゼを抽出し,CM celluloseカラムクロマトグラフィー及びSephadex G-200によるゲルクロマトグラフィーによって精製を行った. その結果比活性は25倍に増大した. 粗酵素及びこの精製標品を用いてこのリポキシゲナーゼの諸性質を調べた. 作用最適pHは7.0であり,アルカリ側では活性低下が大きい. 尿素は活性にほとんど影響を及ぼさない. 抗酸化剤としてのNDGAは完全に失活させ,チオ尿素は16.6%活性を低下させる. Cu2+Pb2+はいずれも活性を阻害するが,Cu2+の場合に濃度が2×10-4Mを越えると逆に酸素吸収活性を増大させる. これは自動酸化によるものであろう. ルテインはリポキシゲナーゼに働らいて活性を低下させる. WchとDchの活性に対するルテインの影響はDchの場合に大きいので,リポキシゲナーゼはクロロプラストの表面ではなく内部に存在すると考えられる. Triton×-100で可溶化した酵素標品もルテインによって活性低下が認められ,その際ルテインは褪色する. この褪色はきわめて速かであり,数分でplateau状態になるが,酸素吸収活性は5分を過ぎてから,ルテイン区と対照 区との間に差が認められ始めるので,ルテインによる酸索吸収活性阻害はルテインよりもむしろ褪色生成物によるものと考えられる。
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