住民健診からみた代謝障害の頻度とメタボリックシンドロームの合併 - 市川市基本健康診査の解析 (1) -
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概要
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今回我々は,市川市基本健康診査における代謝障害の頻度とメタボリックシンドロームの合併について調査と解析を行った。2006年11月より2007年10月までの1年間に市川市基本健康診査受診者男性4,117名(平均年齢66.3歳),女性7,216名(平均年齢62.5歳)合計11,333名の健診結果を,高血圧,脂質代謝異常,糖尿病の薬物治療者も含めた受診者を対象に解析した。メタボリックシンドロームの頻度は男性26.4%,女性9.3%であった。男性の年代別の頻度は,40歳代20.5%,50歳代30.2%,60歳代27.9%,70歳以上25.1%であった。女性の年代別の頻度は,40歳代2.5%,50歳代4.9%,60歳代9.7%,70歳以上14.8%であった。男性は40歳代よりメタボリックシンドロームの頻度は20%以上が継続し,50歳代には収縮期血圧,拡張期血圧,総コレステロール,血糖が高くなった。以上の結果から,男性は50歳以前の若年期からメタボリックシンドロームに対する取り組みが必要であると思われる。女性は加齢によりBMIは変化をしないが,ウエスト周囲径,収縮期血圧,拡張期血圧,総コレステロール,中性脂肪,血糖が高くなり,HDLコレステロールが低くなった。女性は更年期から加齢によるウエスト周囲径の変化を捉える事が重要であると思われる。健康診断でのウエスト周囲径の測定を加えたメタボリックシンドロームの検討は,代謝障害の合併評価や健康指導に有用と考えられた。
- 2010-04-02
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