「松下政治学」と新しい政治 - 市民起点の「国会内閣制」の現実的可能性 -
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概要
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Departmental Bulletin Paper2009年8月30日の衆議院総選挙の結果、わが国において戦後政治史上、初めての本格的な政権交代が実現した。その新政権が目指す統治レジームは、松下圭一が唱導してきた「国会内閣制」にほかならない。そこで、本稿は、「松下政治学」の核心的立論というべき、「官僚内閣制」から市民起点の「国会内閣制」への転換、という立論に焦点を絞り、「松下政治学」に内在しながら、かつまた「松下政治学」を敷衍しながら、市民起点の「国会内閣制」にっいて、その意味を問い直してみる。また、本稿は、市民起点の「国会内閣制」という統治レジームが、「新しい政治」の第二局面という文脈において、如何なる現実的可能性を拓くのか、その点についての省察も併せて試みる次第である。