湖沼の富栄養化に対応する環境調和型セラミックス -ケイ酸カルシウムを主成分とする新規晶析型脱リン材の開発-
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概要
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ケイ酸カルシウムを主原料とし,炭酸ガス処理することにより得られた固化体を晶析型リン吸着剤として用いることを検討した.固化休のリン除去能は,溶液中へのカルシウム溶出量と,リン酸カルシウム化合物(主にハイドロキシアパタイト)の析出サイトとなる,シリカゲル類似化合物の存在割合により大きく影響を受ける.その結果,ケイ酸カルシウム単体ではカルシウムの溶出量が少ないため,リン含有量が5ppmのリン酸イオン水溶液に対して80%のリンを除去するのに約40日を必要としたが,カルシウム放出源となる石膏あるいはPFBC灰を添加することによりリン吸着能は向上することが分かった.特に石膏を添加した場合には,リン含有量が100ppmの場合でも約5日で70-80%の除去率が確保でき,広い濃度範囲に対応可能なリン吸着剤が得られることが分かった.
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