張若谷における史と写実 Ⅰ
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概要
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「都会的誘惑」を肯定し,またロマン主義を標榜してきた張若谷(1905-1960)は,上海事変における新聞文芸の創作を契機として,一転してルポルタージュへの志向を表明するようになる。「史筆」という言葉を用いて,写実や純粋客観を重視する立場を宣明した。そこで小論では,『大晩報』所載の張の戦争報道記事を取り上げて,張における報告文学の諸問題を検討するとともに,併せて「史」という文字を表題に冠した小説『儒林新史―婆漢迷』(1933)を写実という視点より張の思想的展開の中に位置付けるための足掛かりを準備するとしたい。Zhang Ruogu(張若谷1905―1960) took the opportunity of the Shanghai Incident to begin to write reportage. And long after he used a word' shibi(史筆)' to emphasize the importance of reality of a newspaper article. This paper is intended to study several subjects of his newspaper articles on war coverage carried in the Dawanbao(大晩報).
- 2009-02-27
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