象徴遊びにおける代理行動の発達に関する実験的研究 : 代理行為を中心に
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概要
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本研究は、象徴遊びにおいてみられる代理行動のうち特に代理行為についてとりあげ、2歳から5歳までの被験児を対象として、道具操作を伴わない行為の虚構的表現と遊戯行為の短縮化に関して、加齢に伴う変化を実験的に検証した。その結果として、代理行為は単に短縮化し、簡略化される段階から、一方で現実性を志向しそれを表現できた上で、それを短縮化、簡略化できる段階へ移行することが示唆された。前者の変容過程は、現実に対する迫真性の随意表現が可能になることによるものであり、後者は、前者が可能な上で所記と能記の非類似性を捨象し、現実とは似ていない行為によっても表現できることによるものと考えられる。In symbolic play, Children use some acts (signifers) to represent others (signified). We call such use of acts "substitution." The purpose of the present study is to examine the developmental change of the substitute act without the use of tools, and of shortening of play acts. Chirdren at 4 age levels (2-5 years old) participated in this experiment. The present materials are a doll, a spoon, a cup full of beads, and a picture of a rice ball. The way how S gave the doll the painted rice ball was observed. The number of times S carried the spoon from the cup to the doll was counted. The results indicate that the substitute acts will change from the stage of their mere shortening and simplification to the stage of their realistic forms, and in the latter stage the substitute acts are achieved in short and simplified forms instead of realistic forms.
- 1983-03-31
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