花崗岩地形の特徴:組織地形学の視点から
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概要
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現在存在している地形は不動のものではなく、長い歴史の中で生まれ、そして変形してきたものであり、今後も変化していく。だから我々が見ているものは、現在の時点の地形にすぎない。 地形形成にかかわり、地形を支配する要因には、組織・構造・地殻変動・気候・時間などがあげられる。これらのうち、筆者は組織と地形との対応関係という視点から「花崗岩」がつくる地形を調査してきた。 一般に組織の概念には、地形に影響を与える岩石の性質と地質構造が含まれる。しかし筆者は現在の地形を対象とするため、本論では岩石の性質(物性)と地形について考察する。このため、組織地形と岩石地形とはほぼ同意と考えている。 いろんな地形を構成する岩石の種類によってそれぞれの岩石の性質のちがいを反映した固有の地形(岩石制約)ができる。それにはさらに気候・気象環境のちがいが層地形の変化を助長させるため、世界には地域性に富んだ地形が形成される。一方、同一気候、同一の岩石からなる地域でも地形形成後の時間(年)や地形が位置している場の条件の差によって、多様な風化段階の地形が出現する。 以下、組織地形の視点から花崗岩・花崗岩地域の地形の事例を紹介し、基本的な考え方を述べる。
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