昭和10年4月21日台湾地震の走時曲線と地殻構造上の一問題(概報)
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概要
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昭和10年台湾中部地震に関する論文及報告 第1編 論文最近に至り地下300~400kmに於ける地震波速度分の不連続面の存否がかなり喧しい問題になつて來た。地震研究により地球内部構造を推諭出來る様になつて來た最初の頃に於けるMilne、森、今村、Laska、Benndorf、Knott等の諸先生の定性的の推諭は暫くおくとするも、定量的に地下400km位の所に不連続面の存在を推定したのは1916年のS. Mohorovicic の論文が最初の様である。彼は地震波速度が約0.3km秒急に小さくなると推諭したが、其の後1926年に Byerly は逆に地下400kmに速度が不連続的に增す所があると推定した。翌年筆者の1人も一深發地震の調査に際し地下450kmに其の様な不連続面を推定した事があつたが、1931年には Jeffreys は走時曲線の統計的研究から震央距離約20°附近に走時曲線の傾斜に急激な増加を認め、地下約273kmに於て速度の約25%の不連続的増加があると推定した。We have discussed the problem on the existence of discontinuity surface in the mantle of the earth from the enmination of P-curve due to the Formosa earthquake of April 20, 1935.
- 東京帝國大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所の論文
- 1936-03-28
東京帝國大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所 | 論文
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