The Tunami considered as a Phenomenon of Sea Water overflowing the Land
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概要
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昭和8年3月3日三陸地方津浪に関する論文及報告 第1編 論文地震現象に伴ふ大規模の津波は,海底の廣範囲に互る地形的變動に依つて発生する一種の長波であると考へられ,實際には其の波長及び週期は比較的大である.斯様な長波は之を局部的に見るときは海水の運動は相當大なる速度を有する水流であるが,波長が大なることのために廣範囲の水が一様に運動するに過ぎず,沖に於ける船舶は何等波動の存在を關知しない場合が多い.斯様な波動が梅岸に到達した場合を考ふるに,沖に於ては上述の如き水流が存在しても波動に対する境界たる海岸に於ては水流は生じ得ず海水面の上下運動のみが主要なる現象となる.尤も淺所に於ては,平常我々が磯波に於て見る如く,波動の傅播速度は波高の函数となり,波の高部が前方の低部より比較的速かに進行する結果,波面の傾斜を次第に増加し為めに破浪を生じ之がため幾分岸に向ふ水流を生ずる場合も皆無とは云へぬが,津浪の比較的高からざる所に於ては斯様な現象は問題とならない.
- 東京帝國大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所の論文
- 1934-03-30
東京帝國大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所 | 論文
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