小学生の投能力向上の一考案
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概要
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スポーツテストは昭和39年から開始され、体力を構成する基礎的要因を測定する体力診断テストと基礎的運動能力を測定する運動能力テストから構成されている。そして、平成11年から「新体力テスト」として継続実施され、6~11歳の体力診断テストは、筋力、敏捷性、柔軟性の領域として、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とびが実施され、そして運動能力テストは、全身持久性、スピード、筋パワー、巧轍性の領域として、20mシャトルラン、50m走、立ち幅とび、ソフトボール投げが実施されている。文部科学省が発表した平成15年の「体力・運動能力調査」で、子どもの体力は低下の一途をたどっていることが今年も明らかにされた。産経新聞(2004) によれば、11歳の男女で20年前の昭和58年と比較すると「50m走」は男子が8.70秒から8.91秒に低下、女子も8.98秒から9.25秒に下がり、「ソフトボール投げ」は男子が30.42m、女子が17.19mでそれぞれ2m近く低下しており、子どもの体力の低下は依然、深刻な状態と報告している。さいたま市教育委員会(2004) も、児童の体力向上について、新体力テストの集計結果から、さいたま市の小学校の平均値(平成15年度値)は、全国や埼玉県(ともに平成14年度値)と比較すると、ほとんどの種目で各学年男女とも下回っていると報告している(表1)。そして、ソフトボール投げについて、昭和60年と比べて男女とも5m程度下回っており、特に女子については、学年の上昇に伴い、昭和60年の数値との差が大きくなる傾向が見られ15年度のさいたま市小学校6年生の数値は、昭和60年の小学4年生女子の数値とほぼ等しくなっており、低下傾向が特に顕著であると報告している。桜井(2000) は、投球動作は、走動作、跳動作とならんで基本的な運動技能にあげられ、なかでも片腕によるオーバーハンド投げは、最も強く、そして正確に投げることができる方法であるとしている。投てき距離(D) は、空気抵抗を無視すれば、投射スピード(V) の大きさと適切な投射角(8)、そして投げ出された高さ(h)によって決定される。つまり、D= l/g (Vcos(Vsinθ+√Vsinθ)2+2gh))の方程式包:重力加速度)であらわされる(金子1990)。そこで本研究は、スポーツテストの1つの種目で、低下傾向が顕著であるソフトボール投げを取り上げ、ボールを投げる高さ角度、つまり投射角度について分析し、そしてさらに、ボールを投げる高さを目標とする試技を行なわせることによって、どのような結果が得られるかということもあわせて検討した。
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