郡虎彦と三島由紀夫の劇作法-「道成寺」・「火宅」・「地獄変」-
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概要
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三島由紀夫は郡虎彦を大変に称揚した。三島の処女戯曲「火宅」、そして歌舞伎「地獄変」には、郡の戯曲「道成寺」からの影響が見られる。「道成寺」は、自由劇場によって明治四十四年に上演され、大変な不評に終ったのであるが、その一方で、台詞が主演の二代目市川左団次の声にはまっていたという評価もあり、郡が左団次の声や柄を生かせるように劇作していたことがわかる。ただ「道成寺」には、近代劇としての要素が乏しかった。劇作家が言文一致を目指し、観客が作品を解釈しようとした近代という時代にあって、くどいほどの形容詞や比喩で飾り立てられた戯曲は主流にはなりえなかったのである。そうした郡に傾倒した三島は、「火宅」で郡の美文を継承し、幕切れを「道成寺」と同じく焔に包まれるという設定にしている。
- 2006-02-28
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