マレーシア上場製造業企業の資金調達と投資行動--アジア危機後の関係性
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概要
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本稿は、アジア危機後のマレーシア上場製造業企業を対象として、その資金調達構造の決定要因を明らかにし、それが企業投資に与える影響を分析することを目的としている。上場製造業企業の資金調達構造の決定要因、企業の設備投資関数の推計の二つの実証分析によって、企業の資金調達構造と投資行動の関係を考察する。二つの実証分析から示唆される特徴的な事項は以下の四点である。①マレーシア上場製造業企業では、危機後の10年間のスパンで見ると期待収益率が投資を制約しておらず、短期的には収益性を度外視した企業経営を可能にする要因が存在した。②収益性を度外視した経営が可能になったのは2000年代以降であった。③危機後の10年間のスパンで見ると、負債比率や金融機関借入比率が低下すれば投資が活性化することから、近年の負債比率、金融機関借入比率の低下は今後の企業投資にとって望ましい。④負債比率や金融機関借入比率はグループ企業では高まる傾向にあり、活発な企業投資は独立系企業を中心に行われる。
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