欧州横断ネットワーク構築と欧州経済空間の形成 : ロッテルダム・ベルリン・ワルシャワ・モスクワ路線を中心に <研究ノート>
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概要
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欧州委員会は、1990年代に入り、これまで各国ベースで行われてきた運輸インフラストラクチャー整備を、欧州レベルで整備していくことを目的とした運輸インフラ整備構想を発表した。この運輸インフラ整備は、EUの東方拡大に代表される欧州における国際経済の変化と密接に結びついた計画である。欧州における1990年代以降の顕著な変化は、EU諸国と中・東欧諸国の接近に現れており、同時に、民間企業の中・東欧諸国への進出が、欧州における国際分業体制に変化をもたらしている。こうした国際経済関係の変化は、欧州におけるあらたな物理的ネットワークの必要性を促している。本研究ノートでは、欧州における国際経済関係の変化およびそれにともなう国際輸送の変化に着目するとともに、おもにロッテルダム・ベルリン・ワルシャワ・モスクワ間の欧州運輸インフラ整備についてそのプロジェクトの概要を明らかにし、インフラ整備とあらたな欧州経済空間の形成について考察する。The European commission released programs aiming at developing the Transportation Infrastructure Networks at European level in 1990s. Infrastructure networks have been developed from a viewpoint of domestic supply demand so far. New infrastructure program is linked with the economic trend in Europe. In 1990s, economic tie between EU countries and Central and Eastern European (CEE) countries has been strengthened and at the same time, manufacturing and trade structure in Europe is changing due to the increase of companies' making inroad into the market of CEE countries. Our research focuses on the economic and transportation trend in Europe and examines the relation between infrastructure networks and the development of new economic zone in Europe, by mainly dealing with the case of east-west axis of Rotterdam-Berlin-Warsaw-Moscow.
- 2001-03-31
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