Development of Freshmen EFL Students' Listening Comprehension Abilities
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概要
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本稿は,琉球大学の総合英語「英語1」の指導が,学習者のリスニング能力の養成に及ぼす効果,及びそれに影響を与えると考えられる動機づけや高校時の英語学力など外的要因との関わりを論じたものである。英語1の13クラスの学生356人を被験者として,4月下旬に事前テストを,約2ヶ月後の7月上旬に事後テストを実施し,そのテスト結果を考察した処,以下のような結論が得られた。(1) リスニング能力の伸びにおいては,13クラス中,10クラスにおいて有意な結果が得られ,全体では2.14点(40点満点)の伸びがみられたことから,英語1の指導効果が有効なものである,と結論できる。(2) 英語に対する「動機」の度合が高くなればなるほど,英語1の学習開始時点のリスニング能力が高く,また伸び率も高い。(3) 高校時の英語の評価が高いグループは,そうでないグループよりもリスニング能力の伸びが顕著である。(4) 二次試験で英語のテストを受験した学生(英語・英文専攻をのぞく)は,他の学生よりも,より高いリスニング能力の伸びを示した。(5) 女子学生は男子学生よりも,事前・事後テストにおいて高い能力を示し,伸び率もはるかに高い。(6) 各学部間また各学科間において,リスニング能力や,伸び率に著しい違いがみられる。
- 琉球大学法文学部の論文