急速進行性糸球体腎炎の経過中に肺出血を来たした二症例
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概要
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症例1は85歳、女性。全身倦怠感・食欲不振を自覚、当院消化器科を受診したが、貧血に加え腎不全を認めたため、当科に紹介入院となった。腎不全はその後も増悪し、血中Myeloperoxidase-antineutrophil cytoplascytoplasmicantibody(MPO-ANCA)、Antiglomerularbasement membrane antibody(抗GBM 抗体)の両者陽性で急速進行性糸球体腎炎(RPGN)を疑った。保存的治療を開始したが、入院第6病日に突然の喀血が出現・持続、第16病日に肺出血で死亡した。症例2は59歳、男性。50歳時に高血圧・糖尿病を指摘され、近医通院・治療を受けていた。感冒様症状のため当院呼吸器科に肺炎の診断で入院・加療したが、腎不全増悪のため、当科に転科した。中Proteinase3ANCA(PR3-ANCA)とMPO-ANCA 両者陽性のRPGN を疑い、腎不全に対し血液透析療法を開始したが、第20病日血痰・喀血出現・持続し死亡した。症例1・2いずれも死後ただちに肺・腎剖検(necropsy)が施行され、病理組織で腎は半月体形成性腎炎の所見を呈し、RPGN に相当する組織像であった。RPGN の経過中に肺出血を来たし、病理組織学的に半月体形成性腎炎(抗GBM 抗体型腎炎、ならびにMPO-ANCA 関連腎炎)を呈した二症例を経験したので文献的考察を加えて報告した。
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