Respiratory syncytial virus 気道感染症流行期における急性中耳炎に対する同ウィルスの役割の検討
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概要
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小児の気道感染症に急性中耳炎が合併することが多 く, respiratory syncytial virus(RSV)の気道感染症 に合併する急性中耳炎に対する役割を検討するために, 気道感染症症状を主訴に当科外来を受診した小児の鼻 汁中RSV抗原の有無を酵素免疫測定法で検討した。 患者は1992年11月から1993年1月までの3ヶ月間に当 科を受診した患者77人を選び鼻汁を採取し,検査に供 した。RSV抗原は34人(44.2%)で陽性であった。 77人中49人で鼓膜所見を観察し,その49人中32人に急 性中耳炎を認め(65.3%),その32人中21人(65.6%)の 鼻汁中RSV抗原が陽性だった。一方, RSV抗原が 陽性で,かつ,鼓膜所見を観察できた患者27人中21人 (77.8%)が急性中耳炎を合併した。RSV気道感染症 患者は急性中耳炎を合併することが多く,RSV感染 症の流行期には鼓膜所見を注意深く観察することが重 要である。
- 名寄市立総合病院の論文
- 1993-12-25
名寄市立総合病院 | 論文
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