産業間連携による地域ブランドの形成手法に関する一考察
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概要
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近年、品質偽装や産地偽装などの食品に関する事件が頻発した影響もあり、食の安全性を求めるニーズがますます高まってきている。このような風潮の中、地域の特産品や観光といった地域資源のブランド形成を図る動きが全国的に散見されるようになった。地域ブランドは、比較的に新しい概念であるため、研究の歴史が浅く、コーポレートブランドの研究のように明確な概念が存在しないと言っても過言ではない。先行研究の中には、コーポレートブランドの手法を適用しながら、地域ブランドの形成手法を検討しているものが多い。しかし、地域ブランドは、コーポレートブランドのように一社一組織で形成するものではない。地域の合意の下で形成されるものであるため、基本的な構造は異なるものと捉えるべきであろう。 一方、地域ブランドの形成によって、地域全体の経済波及効果を高めることを視野に入れるのであれば、経済活動に直接的に携わっていく地域事業者の役割が大きいのも事実である。このような観点で地域ブランドについて検討してみると、ブランドの構造は異なるものの、地域事業者のコーポレートブランドやプロダクトブランドとも密接に関連していると位置づけることができる。しかし、従来まで「量の論理」で産地形成を図ってきた地域にとっては、地域ブランドを形成することは容易なことではない。既存の価値観からの脱却や抜本的な改革策を検討することも求められる。 本稿では、地方社会における地域ブランドの形成手法について、経済産業省が発表した地域ブランドの定義や先行研究の考察、コーポレートブランドとの関係性に関する考察、参与観察手法による研究活動で得た結果を集約しながら検討する。
- 2008-12-26
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