学童保育クラブにおける遊びの研究-運動遊びを中心として-
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概要
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大分市S小学校の学童保育クラブにおける低学年児童の遊びを対象として参与観察調査および聞き取り調査を実施したところ,スポーツ的遊び,鬼ごっこ等など合計54の遊びを収集することができた。これらの遊びを事例として,活動の開始から終了までの経過を分析したところ,すべての事例においてルールのつくり変えが認められた。その回数は7回ないし2回で,平均は4回であった.また,そのつくり変えは遊ぶ中で生じる不都合(ルール破りや危険性)等がきっかけになること,遊びをより面白く・活動しやすくするためであること,1人の子どもによる提案と遊び仲間の合意によること,等が明らかになった。さらに,殆どの事例において,ルールのつくり変えが遊びに肯定的変化(遊びやすくなった,面白くなった)をもたらしたことも明らかになった。以上を論拠として,本稿では低学年児童の遊びは既定のルールに従ってゲームが進行するスポーツと異なり,ルールをつくり変える過程として成立すること,つまり遊びとは遊びづくりでもあり,その遊びづくりは遊びやすさや面白さを追求する営みである,と論じた。We carried out the society survey targeting at the play of the schoolchildren in the lower grades in the after-school care for children'sclub of Oita Municipal "S" Elementary School. As a result, we collected a total of 54 games such as sports play and blindman's buff. We analyzed all of these games and made several findings. All the games include the several changes of the rule. Each and every change of the rule is triggered by any inconvenience they come across in their playing. The rule change is carried out to make the play more interesting. The rule change brings about an affirmative change to play.On the basis of the above-mentioned findings, we made it clear that the schoolchildren in the lower grades enjoy their play and make most of the several changes of its rule and that such a rule change is done for the pursuit of the fun they have while playlng.
著者
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