高齢者の腰背部蒸気加温における全身の温熱効果
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概要
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市販の蒸気温熱シート(花王)の温熱効果を生理学的に検討した。12名の健康高齢者(69±3歳、体重:56±7kg、BMI:22.6±2.3)に腰背部へ温熱シートを貼付し、中性環境温下、病衣着用、座位にて体温変化を1時間観察した。貼付部位の腰部皮膚温は、約45分でプラトー値(39℃)に達し、被験者の平均皮膚温度は0.3℃上昇した。鼓膜温、血圧、心拍数に有意な変化はなかった。局所では手足の皮膚温が最も上昇し(0.6および0.8℃)、胸・背部の皮膚温も上昇した(0.4および0.3℃)。しかし、下腿皮膚温は0.9℃低下し、上腕や前額の皮膚温に明らかな変化はなかった。高齢者では下肢の皮膚温低下がおこりやすく、温罨法中も靴下などが必要と考えられた。また、腰部の加温のみでも全身的な能動性血管拡張が起こる可能性が示唆された。
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