南大東島における飛来塩分量に関する研究
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概要
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南大東島における樹葉への塩分付着量および飛来塩分量について調査した結果を要約するとつぎのようである.1)単位葉面積当たりの塩分付着量の平均値は,モンパノキが7.19μS/cm/cm^2と顕著に多く,ついでアダンが4.12μS/cm/cm^2で,アコウが2.83μS/cm/cm^2,ガジュマルが1.93μS/cm/cm^2,モクマオウは1.45μS/cm/cm^2で,あとはハマイヌビワ,テリハクサトベラ,シマグワ,サトウキビおよびテリハボクの順で,1.39~0.O3μS/cm/cm^2の範囲にあった.2)モンパノキは本県どこの地域においても顕著に多いが,この島においてはアダンおよびアコウの葉に塩分付着量の多いのが特徴的であった.3)飛来塩分量についての平均値は,風上側の海岸近く(No.1)の北側では4521.0μS/cmと顕著に多く,外幕岩上(No.2)では489.3μS/cmで,島の中央部(No.3)では57.0μS/cm,外幕上上(No.4)では33.0μS/cm,風下側海岸近く(No.5)では82.3μS/cmであった.4)風上側のNo.1に対する各測点の割合は,それぞれNo.2で10.8%,No.3で1.3%,No.4で0.7%,No.5で1.8%で,風上側の海岸から離れるにつれて飛来塩分量は減少した.しかし,風上側でも海岸付近では幾分か増加する.5)なお,この島における飛来塩分量は,波頭が島に衝突する際に発生する飛沫に大きく影響され,風向・風速や波高等の影響が受けやすいことが考えられる.
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