サトウキビ茎中の糖度と各種元素との関係 ―南大東島および石垣島の場合―
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概要
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平成7年度製糖期に於て,大東糖業および石垣島製糖の糖度検収時にでる搾汁液およびバカスの中に含まれる各種元素と甘庶糖度との関係を調べ,糖度を規制している要因を詳細に検討した.甘庶糖度は近赤外線分析装置で,各種元素はICPプラズマ発光分析装置で,全窒素および炭素はN/Cアナライザーによって定量した.得られた結果を要約すると,以下のようになる.1.南大東島の場合,搾汁液の甘庶糖度とカリとは負の関係に,リン,アルミニウム,鉄とは正の相関関係にあり(第1図),また,カリ/リン比,カリ/アルミニウム比,カリ/鉄比とは負の相関関係にあった(第2図).2.甘庶糖度とバカスの全窒素含量とは負の関係に(第3図),窒素/リン比,窒素/鉄比,窒素/アルミニウム比とは負の相関関係にあった(第4図).3.石垣島の場合,搾汁液の甘庶糖度とカリとは負の関係に,リンとは正の相関関係にあり(第5図),また,バカスの全窒素含量とは負の関係にあった(第6図).4.甘庶糖度とカリ/リン比および窒素/リン比とは負の相関関係にあった(第7図).5.石垣島の結果を土壌型に分けて整理したところ,各々の相関係数が上昇した(第8図).6.南大東島の甘庶糖度およびバカスの全窒素は石垣島のそれらに比べ高かった(第1表).以上の結果,地域,品種に関わりなく,甘庶糖度は搾汁液中に含まれるカリおよびバカスの全窒素とは負の関係に,搾汁液中のリンとは正の相関関係にあった.
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