琉球大学における環境マネジメントシステムの導入と持続可能な社会に向けての挑戦(前編)
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概要
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地球温暖化問題やごみ問題などの環境問題解決の基本は、社会価値形成の基盤となる環境教育と環境配慮行動を社会システムに組み込んだ環境管理システムの構築にある。それ自体ひとつのコミュニティであり、地域社会において指導的役割を期待されている大学が持続可能な社会をめざす環境経営のモデルを示すことは、大学の社会的責任でもある。本論においては、琉球大学において展開されてきたエコロジカル・キャンパス推進活動を「大学における環境活動の事例」としてまとめることを目的としたものである。本論の構成は、下記の通りである。1.大学における環境活動の理念2.琉球大学におけるエコロジカル・キャンパス活動の経緯琉球大学における環境活動がエコロジカル・キャンパス活動として本格的に始動したのは2001年(平成13年度)の「琉球大学環境宣言」制定以降である。時を同じくして、多くの私立大学でISO14001の認証取得が相次いだ。本論の前半では、この背景にある考えについて考慮し、琉球大学環境憲章の理念を明らかにした。「琉球大学環境宣言」はいわば環境活動の自己宣言であり、内部監査は実施されたが、大学も評価の時代を迎えて外部の専門機関による外部審査・認証を受けなければならない。環境活動に関して、琉球大学は平成19年度から3年計画で環境省の「エコアクション21」の環境認証を取得する計画を立て、平成19年5月に事務局と図書館が国立大学で第1号となる認証を取得した。本論の後半においては、エコロジカル・キャンパス推進委員会を所管する組織が施設運営部に移管され、エコアクション21の認証取得をめざして始動する前までを一区切りとして、2006年(平成18年度)までの環境活動の内容について、エコロジカル・キャンパス推進委員会の年次報告書をもとに再構築してまとめた。なお、2007年度以降の活動については、「後編」として稿を改めてまとめる予定である。
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